せん妄
せん妄は一般的に脳機能が低下したことで起こる意識障害です。
せん妄とは何か・出現要因とともに特徴を抑えて行きたい。せん妄が出現した時にどのような対応が求められるかを問われます。
① せん妄の原因
せん妄の原因は、薬や感染症、脳器質性の疾患、代謝疾患やアルコール環境の変化、不安など様々です。
せん妄が現れる前に体調が悪化していなかったか、薬の変更がなかったココなども確認します。
② せん妄への対応
生活リズムを整える、疾病の治療や薬の見直し、ストレスや環境変化を整えるなどせん妄の原因となる問題を解消します。
興奮している場合には落ち着いた環境を作り、幻視などの訴えがあっても否定せず注意がそれるように誘導します。
副作用の少ない非定型抗精神病薬を使う場合もあります。
③ せん妄の特徴
1 前駆症状
発症の数時間前から徐々に落ち着きがなくなる。話のまとまりがなくなる。不安感、日中の眠気や夜間の覚醒。
2 経過
急激に発症し、数時間から数日つずく、日内(1日のうちで変動)、日差(日によって差がある)変動がある。
3 認知障害
見当識障害 時間や日時、場所や周りの人との関係がわからない
思考障害 会話の内容がまとまらない
知覚障害 ないものが見える幻視や違うものに見える錯視
記憶障害 直前の記憶に障害が起こる
4 睡眠障害
睡眠や覚醒のリズムが変化し、昼夜逆転や夜間せん妄が起こる
5 感情障害
恐怖感や不安感、焦燥感が現れる
6 精神運動障害
会話や行動が活発になる精神運動興奮と、無気力や意欲が低下する精神運動減退がある
またせん妄と認知症は間違われやすい病気ですが、せん妄の原因でもあるように認知症の人だけにかかる病気ではない。
ただし高齢者になりやすい疾患とも言えるので注意が必要である。
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