銅
銅はヘモグロビンの合成に不可欠なミネラルです。
食品から摂取された鉄はそのままの形で利用できず、銅の手助けによって初めて利用できる形に変換されます。
つまりヘモグロビンの合成に必要な鉄が十分にあっても銅がなければヘモグロビンは正常に作られないということです。
また、銅はほとんどがたんぱく質と結びついた形で、臓器や骨、筋肉に存在し多くの酵素の構成成分となって様々な代謝に関与しています。
血管壁や骨、皮膚などを作るコラーゲンの生成や老化をまねく活性酸素の分解にも関与しています。
銅が不足するとヘモグロビンの合成が不十分となり貧血を起こします。
また、コラーゲンの生成に支障をきたし、骨がもろくなったり、白血球の減少を引き起こすこともあります。
ただし、銅は様々な食品に含まれていますから、通常の食事で不足することはほとんどありません。
通常の食生活で過剰症になることはほとんどありませんが、銅製の調理器具などで酸性食品を調理すると急性中毒症を引き起こすこともあります。
調理の過程で道具選びも慎重にすることがのぞましい反面、いろいろな器具を使い調理を施す楽しみも膨らみそうですね。