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高齢者に多い病気とその特徴3

⑤呼吸器疾患

1 慢性閉塞性肺疾患( COPD)

慢性気管支炎と肺気腫があります。労作時の息切れ、咳や痰の増加が主症状で、喫煙が最大の危険因子です。

COPDになると肺の機能は改善しません。


2 肺がん

COPDと同様に喫煙と大気汚染が危険因子とされ、増加傾向にあります。ブリンクマン指数(1日の喫煙本数x喫煙年数)が400を越えると肺がんの危険率が4〜6倍に高まるとされています。


⑥骨、運動器疾患

1 骨量の低下

若年者の70〜80%の骨量になった状態を骨量減少症、70%未満が骨粗鬆症です。骨量が低下すると骨がもろくなり骨折しやすく、寝たきり状態になる可能性があります。


2 変形性関節症、変形性脊椎症

関節や脊椎骨が老化すると、変形性脊椎症や変形性関節症になります。関節の痛みや腰痛、麻痺などの症状が出現します


⑦皮膚疾患

1 皮膚掻痒症

高齢者の皮膚疾患に多いのは皮膚掻痒症です。

特徴として発疹がなく痒みだけが見られます


2 その他の皮膚疾患

薬が原因となって起こる薬疹があります。また何十年も体内に潜んでいたヘルペスウイルスが原因の帯状疱疹は、左右どちらかの神経に沿って赤い発疹が帯状に現れ、水ぶくれやピリピリした痛みがあります。


⑧泌尿器、婦人科疾患

1 前立腺疾患

男性は30代から前立腺肥大が始まり、80代では90%の人に見られます。初期の症状は頻尿ですが、徐々に排尿困難へと進みます。また、前立腺癌も増加傾向にあり、これは食生活の欧米化が原因と見られています。


2 婦人科疾患

女性ホルモン(エストロゲン)の減少により、卵巣や子宮、膣が萎縮します。膣の自浄作用も低下しますので老人性膣炎を起こしやすくなります。また子宮頸がんに変わり、子宮体癌や卵巣癌が増えています。


⑨感染症

高齢者は全身機能や免疫機能が低下している。


以下に高齢者で気をつけたい主な感染症をあげて行きます。


肺炎

嚥下障害やCOPDがあると肺炎を起こしやすく高齢者の直接の死因となる


結核

過去の病気と考えがちだが高齢者は免疫力の低下で体内の結核菌が再発症したり、免疫のない若年僧もかかる例が増えている


MRSA

メチシリン耐性黄色ブドウ球菌が原因で発症する、抗生物質が効かないために治り難く院内感染として問題になる事がある


インフルエンザ

インフルエンザウイルスに感染する事で発症、急な悪寒や発熱、頭痛や筋肉痛、咳などが主な症状で高齢者がインフルエンザにかかると肺炎を起こしやすく、重症化したり死に至ることも多い、高齢者は、基礎疾患をもつ成人や乳幼児とともにハイリスク郡に入るため流行前のワクチン接種が大切


尿路感染症

腎臓から尿道までのどこかで大腸菌やウイルスが増殖する事で発症、症状としては38度以上の高熱、背部痛、腰痛、吐き気、排尿痛、血尿夜尿の濁りなど。前立腺肥大や尿路結石などで、尿流障害があると尿路感染を起こしやすい


その他

汚染された食べ物などが原因となってノロウイルスに感染すると、集団食中毒のような事態が発生する。寒い時期に多く人から人への感染力は非常に強い。経口感染や空気感染によって感染が広がるので、感染者の便や嘔吐物の処理に注意。アルコール消毒は無効である。塩素系漂白剤としても使われる次亜塩素酸系の消毒薬が有効

そして2020年より感染が爆発的に始まったパンデミック、クラスターと形態や場所を変え感染しつずけているコロナウイルスなどである。




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