認知症ケアの変遷と課題
認知症のなかでも最も多いアルツハイマー病は、今から100年以上前に発見されましたが(1906年)、介護は長くは家族に委ねられ、認知症ケアが学問的に注目されるようになったのは、介護保険制度発足後です。
認知症の人を『問題』していた時代が、やっと『理解する』時代へと変わってきました。
以下に認知症施策の歩みを年代別に一覧にしました。
1983年 (昭和58年) 老人保健法施行
1984年 (昭和59年) 認知症ケアに関する研修事業開始
1989年 (平成元年) ゴールドプラン策定 老人性痴呆疾患センター 開始
1992年 (平成4年) 認知症対応型デイサービスセンター 開始
1994年 (平成6年) 新ゴールドプラン策定
1997年 (平成9年) 認知症対応型グループホーム 開始
1999年 (平成11年) ゴールドプラン21
2000年 (平成12年) 介護保険制度 施行
2003年 (平成15年) 高齢者介護研究会を発表
2004年 (平成16年) 痴呆から『認知症』への用語変更
2005年 (平成17年) 認知症サポート医 養成研修事業 開始
認知症サポーター 養成講座 開始
2006年 (平成18年) かかりつけ医 認知症対応力向上研修 開始
介護保険制度 改定 (地域密着型サービスの創設)
2008年 (平成20年) 認知症の医療と生活の質を高める緊急プロジェクト 報告書
2011年 (平成23年) 介護保険法 改定
2012年 (平成24年) オレンジプラン (認知症施策推進5カ年計画)発表
今後の認知症政策の方向性について
2015年 (平成27年) 新オレンジプラン 発表
認知症施策推進総合戦略 認知症高齢者等に優しい地域つくりに向けて
地域ケアに関する研究や人材育成等の推進が明示されたのを機に、その後の認知症施策は地域包括ケアシステムを意識して展開されています。また、認知症の当事者の意見や家族の視点を国の政策に反映して行く取り組みも進んでいます。
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