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認知症の人の声を聴くケア 2

この写真は若い時から活発な社会活動をして来た人の後ろ姿であるが、『いま、ここ』しかはっきりと認識できない、うしろを振り返ると暗闇でどうして自分がここにいるのか理解できない。行方の先には

無機質な風景がどこまでもつずいている。この孤独感は鬼気迫るものがある。

時には認知症という分野でキーを叩いている自分でさえ時々このような気分になることがある。


認知症と通常の健忘とはいちじるしく異なる。健忘は体験の一部を忘れる。たとえば人の名前や事物の名称を思い出せないことはがあっても、ある一定の時間を過ごすうちに思い出すことが出来る。記憶の帯は連続しているため日常の生活には支障がない。

そして、周囲に迷惑をかけることもない。


ところが認知症による物忘れは体験した事全体、出来事の全体的をすっかり忘れてしまうため、日常の暮らしに支障が出て来る。人と逢う約束をしてもいい、その出来事、体験全体を忘れてしまうのである。

このため、明日の記憶も忘れてしまい、『今』『ここ』しか認識出来ない状態にある。

このような認知症のの人が体験している不便、苦しみ、悲しみ、悩み等を果たして理解できるのか?


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